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Web来訪者の行動を可視化する2つの方法

「うちのWebサイトを閲覧している人はどんな人だろう?」と思ったことはありませんか?また、誰が、どこのページを、どれくらいの時間や頻度で閲覧しているのかなどがわかったら、マーケティングや営業活動に有益な情報になると考えている方は多いと思います。

実際にB2B、B2C問わず、各社のデジタルマーケティングの取り組みは、Webサイトに来てくれたお客さまの「属性情報」と「行動情報」を活用するところが第一歩になってきています。今回は、デジタルマーケティング初心者向けに、マーケティングツールでWebサイト来訪者の行動を可視化する2つの方法を紹介します。

▼コラムの前程として、
※各種マーケティングツールの機能や仕様に関係なく、基本的なトラッキング(追跡)手法です。
※クッキー(cookie)とメールアドレス(個人)の紐づけにフォーカスしています。
※IP逆引きで企業名を可視化するところは、この当コラムの対象から外しています。
※前提としてクッキーが削除されていないこととします。



A社は、マーケティング部門から連携されたリストに対して架電しても、全く案件に繋がらないという課題を抱えていました。そこでマーケティング部門は、『案件に繋がる可能性が高いリードを創出する』ことを目標に掲げ、マーケティングオートメーションツールを導入しました。しかし、また新たな壁にぶつかります。それは、単にツールを入れればお客さまのWeb行動が全て手に取るようにわかるわけではないということです。



A社:ツールを導入して分かった問題



1.Webに来訪している人が誰なのか分からないのでアプローチができない
2.イベントで集めた名刺はあるけれど、この中で誰が本当にうちのどの商品に興味があるのかわからない(Webのどこに興味があるかわからない)



一般的な海外のマーケティングオートメーションツールは、メールアドレスをキーに個人(ユニーク)を管理しています。従って、「メールアドレス」と「Webに来たという情報(cookie)」を紐づけないと、お客さま個人単位のWeb上の行動は追うことができない仕組みになっています。
このことから、企業が取り組んでいる一般的な方法は、フォームを通過してもらうか、メールからWebに来訪してもらうことです。



一般的に用いられているWebサイト来訪者の行動を可視化する2つの方法(クッキーと個人を紐づける)


方法としては、以下の2種類があります。
方法1.入力フォームから紐づける
方法2.メールから紐づける
※テキストメールの場合、URLにトラッキングパラメータを付与する仕掛けが必要

クッキーとメールアドレスの紐付け(フォーム経由)


[図1の解説]
図1は、入力フォームからクッキーと個人を紐づける方法になります。
①②2015/6/6  Webに来訪して会社情報と製品情報検索をしていますが、この時点ではCookie(001)が誰だかわからない状態(匿名ユーザ:Anonymous)であることがわかります。
③④2016/1/11 2016年になって、再びWebに来訪して事例を閲覧、その後に資料ダウンロードフォームを通過したタイミングで過去に遡りCookie(001)が誰であるか、わかるようになります。また、今後のWeb行動も可視化できます。



クッキーとメールアドレスの紐付け(メール経由)



[図2の解説]
図2は、メールからクッキーと個人を紐づける方法になります。
①2015/9/9 Webに来訪してイベント情報を閲覧しています。この時点ではCookie(001)が誰だかわからない状態(匿名ユーザ:Anonymous)であることがわかります。
②2015/10/10 イベント会場で名刺を獲得
③2015/10/13 イベント来場者全員にサンクスメールを配信
④2015/10/15 サンクスメールからWebサイトに来訪。この時点で、Cookie(001)がイベント来訪者の誰であるかがわかり、また過去に遡って9/9にイベント情報を閲覧してから来場していたことまでがわかります。



ここまで2つの例をみてきましたが、マーケティングオートメーションを導入してもデジタル上のお客さまの行動を可視化するには、リードの状態に応じ具体策を講じる必要があることがわかります。これをまとめたものが以下の表1になります。



クッキーと個人の紐づけ状態マッピング


[表1の解説]

  • ケース1:クッキーと個人情報がマーケテイングオートメーションツール上で紐づいているため、Web上の行動は全てツールが把握することができる状態です。


例えば、Webに来訪してフォームを通過した状態が考えられます。他にも、展示会で集めた名刺にメールを送りそこからWebサイトに流入があった場合などが該当します。

  • ケース2:クッキーと個人情報をツール内で持っているが紐づいていないため、Web上の行動が誰のものか特定できない状態です。


例えば、A社のWebサイトでイベント情報を閲覧してから展示会に来場したお客さまの名刺情報をツール内に登録してあるだけの状態です。(図2-②の状態)
→トラッキングできるようにするには、フォーム通過、またはメールからWebに来訪してもらう方法が一般的です。

  • ケース3:クッキーはツール(匿名)で追跡できているけれど、個人情報が取れていないためトラッキングできない状態です。


例えば、お客さまが検索エンジンからA社のWebサイトに来訪しただけの状態です。(図1-①~③の状態)
→トラッキングできるようにするには、フォーム通過してもらう必要があります。

  • ケース4:ツール上でクッキーがなく、個人情報だけが登録してある状態です。


例えば、新規でページをリリースしたりキャンペーンサイトを立ち上げたりした時の状態です。また、展示会などで新たに集めたリストである可能性もあります。
→トラッキングできるようにするには、メールからWebに来訪してもらう方法が一般的です。



今回は、デジタルマーケティング初心者向けに、企業が行っているマーケティングツールを使った一般的な個客の可視化方法を紹介しました。少し応用編になりますが、異なるデバイスからのクッキーと個人の紐づけも同じ考え方になります。また、ログインサイトがある場合、デバイスを跨いでのログイン認証で個人を追跡することも可能となります。



マーケティング技術について基本から知りたい方、社内勉強会などご要望がございましたらお問い合わせください。




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