コラム - 【メールマーケティング考:4回目】メールマーケティングの実践(高関与商材編)~ある住宅メーカーの場合~ | Nexal
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【メールマーケティング考:4回目】メールマーケティングの実践(高関与商材編)~ある住宅メーカーの場合~

メールマーケティング考4回目の今回は、今までの解説を元に、どのようなメールマーケティングが実践できるのか、高関与商材を例にポイントをいくつかまとめました。

 

事前に整理するべきポイント『ターゲット』と『シナリオ』

メールに限らず効果をあげるコミュニケーション施策の考え方として、『どのような状態』の『誰』に『いつ』『どのようなアプローチ』をするのか、といった定義を行う必要があります。考え方の大別として『ターゲット』と『シナリオ』があります。

【『ターゲット』の考え方要素(例)】
・どのような属性がターゲットと定義されるのか。
・どのような行動がターゲットと定義されるのか。
・ターゲットが最終的に求めているものはなにか。
・ターゲットが検討プロセス毎に求めているものはなにか。
など

【『シナリオ』の考え方要素(例)】
・どのような検討プロセス(意思決定プロセス)があるのか。
・どの程度のリードタイムなのか。
・ターゲットはどのようなチャネルと日常的に接しているのか。
・検討プロセス(リテラシー)毎に必要なコンテンツは何か。
・検討のきっかけとなるチャネルはなにか。情報はなにか。
・それぞれのチャネルとコンテンツは検討プロセスのどの段階に位置しているのか。
・ターゲットはどのようなキーワードで情報収集しているのか。
など

あくまでも一部の要素ですが、上記のような内容を整理した上で、メールに限らず様々な手段を検討プロセスに合わせて時系列に組み合わせ、有機的にメールマーケティングが作用するかを検討する必要があります。(メールはあくまでも手段の一つです。)

 

メールコミュニケーションの『起点』を理解する

『メールを送る』という行為の前には必ず、対象者による『メールアドレスを教える』『パーミッションに同意する』という前提が存在します。このメールアドレスを教えるという対象者の行為が、どのような検討プロセス(意思決定プロセス)段階にあったのかを理解した上で、メールコミュニケーションを実施する必要があります。今回サンプルとして挙げている住宅メーカーの場合は、下図の『資料請求』のタイミングになります。

「なぜ、対象者の状態を理解した上でメールマーケティングを行わなければならないのか。」という質問をいただくこともあります。それは数の論理で数字が上がるから、というダイレクトレスポンスを中心に考えているケースに多いかもしれません。皆さんはこの質問に対し、どのような感じますか?同意する方もいれば、反対する方もいる。これらの意見を分ける特徴的な点は、それぞれの立場だと思います。

少々個人的な例えになってしまいますが、会社での仕事中や休日のカフェでのリラックスタイムに、選挙カーが大音量かつ速い速度で通り過ぎた時、どのように感じるでしょうか?
ただでさえ大音量な上に、ビルへの反響音で候補者の主張も聞き取れない状況に、嫌な気分になるのではないでしょうか?まさに、選挙カーと同じことをメールマーケティングでも実行してしまっている企業からのメールが、皆さんの受信ボックス(もしくは迷惑メールボックスまたはゴミ箱)にあふれていると思います。

目の前で手を振ってくれる沿道の人々しか目に入らず、耳をふさぐ人が見えない(見ようとしない、想像しない)。そんな選挙カーのような独りよがりなメールマーケティングは、対象者の心象を悪くしブランド毀損へと繋がってしまいます。更にそれだけではなく、コミュニケーションプロセスの正しい検証すら実施できない環境を自ら築きあげている状況に他ならないと言えます。

まずは対象者の状態に合わせた適切なメール内容を送る事を前提にしましょう。

 

取得データの『属性情報』『状態情報』整理する

メールマーケティングを実行する前提には当然メールアドレスという情報取得があるのですが、その他にも取得している情報が一般的には存在します。大別すると『属性情報』と『状態情報』に分かれます。※下図参照

上図はある住宅メーカーの実際の取得項目を表にした内容です。メールマーケティング実行において表の項目から参考にしたい属性情報は、住宅メーカーの場合『エリア情報』『年齢』『性別』です。状態情報からは行動情報の『カタログ請求内容』の優先度が高く、その内容に準じてアンケート情報も必要ではあるものの、検討初期段階という傾向が分かるようなカタログ請求の場合、ハードルになるだけのアンケート項目も存在するため、請求内容によっては聞かない方が良いケースもあると思われます。

尚、なかにはメールアドレスのみを取得してメルマガを発行するケースもありますが、その場合はメルマガからの引き上げ先をしっかりと仮説立てて実行することをお勧めします。

 

検討プロセスと状態の整理

ターゲットの検討プロセス(意思決定プロセス)にどのような段階が存在するのかを整理・定義することで、必要なコンテンツやタッチポイントが明確になってきます。
これはクロスメディアマーケティングの考え方とも精通しますが、リード・ジェネレーション段階ではなく、リード・ナーチャリング段階でのプロセスが主な内容となっているため、より個を意識したマーケティング施策を実行する必要があり、その施策の一つがメールマーケティングとなります。 ※下図の場合、メールマーケティングはおおよそ情報収集段階から有効な領域となります。

[ 補足 ]
意思決定プロセスは商材の傾向によって異なります。一般的にAIDMAやAISASを引き合いに出すケースもありますが、それはある一定のプロセスへの引き上げに有効な考え方であって、特に高関与商材においては、メールマーケティングやコンテンツマーケティングも含めた戦略実行とは切り離した方が整理しやすいと考えます。

 

『きっかけ』をベースに分類する

若干上述の内容と被りますが、『どのカタログを請求したのか』によって、ターゲットの検討プロセス(意思決定プロセス)段階がどの位置まできているのか、を把握できるように分類することがメールマーケティングにおいてとても有効な手段となります。

上図のように分類し、より対象のニーズを明確にしていくためのコミュニケーションをメールを通して実行していきます。

 

反応情報を基にメールの出し分けを実施する

メルマガを送っている多くの企業が、対象者がどこまで検討を進めてくれているのか分からなかったり、どのタイミングで次の段階の提案をしていいのか分からない、という状況なのではないでしょうか。
対象者の段階を知るための目安とできるのが何かしらのアクション(反応情報)になるのですが、そのアクションの定義を『資料の請求』『購入』などに置いているケースが一般的です。しかし、これは対象者の結果から導かれた現在地であって、対象者を結果に導くポイントではありません。

下図の様に、対象者の状態をより判断しやすいよう、クリック情報のみで判断できるようなメールコンテンツの作成をすることで、より対象者が求めているものを提供できるコミュニケーションを実行できます。

そして、上図のような反応情報を基に、対象者に送るメールを段階に合わせた内容へと分岐させていきます。この内容を一定期間(商材のリードタイムによる)を一つのキャンペーンとして管理し、シナリオの効果検証を実施します。その際にまったく反応のないリードをアプローチをしない(もしくは回数を減らす)凍結リードに振り分け、次のステップに行かなかったものの、ある程度の反応があったリードは見込リードとして引き続きシナリオを実行するリストに振り分けるといった管理・運用を行うことをお勧めします。 ※シナリオ例は下図参照

 

最後に

前提として重要なのがカスタマー視点です。『誰が』『いつ』『どのような状態』なのかを定義していく上では非常に重要な視点であり、意外と抜け落ちがちな視点でもあります。

「ではどうすれば良いのか」という質問をいただくこともあります。その時には「嫌がられない様にしない、とは言いません。せめて『嫌がられるのか』『喜ばれるのか』を判断できた上で施策をご検討ください。」と申し上げています。そして、そのために必要な『ターゲットの整理』『視点の整理』『プロセスの整理』『コンテンツの整理』について、一緒に伴走もさせて頂いております。

もし整理段階でお困りの様でしたら、気軽にご相談ください。




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