コラム - 世界最大クラスのBtoBマーケティングイベント「SiriusDecisions Summit 2015」の参加レポート | Nexal
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世界最大クラスのBtoBマーケティングイベント「SiriusDecisions Summit 2015」の参加レポート

みなさんこんにちわ。株式会社Nexalのコンサルタント中の人です。

今回私は、BtoBマーケティングで世界最大クラスのイベント、”SiriusDecisions Summit 2015”に参加してきました。今年で10周年を迎えたこのサミットは、アメリカのセントラルに位置するテネシー州ナッシュビルで、5/12-15までの4日間開催されました。(※主催はSiriusDecisions, Inc.という会社です。会社概要は末文に記載しています。)

カントリーミュージックが流れ、開拓時代を思わせる古い町並み

アメリカの地名には、○○ビルという地名がいくつかあり、これは文字通りVillage=村を意味しますが、ここナッシュビルはテネシー州都です。人口60万人ほどのナッシュビルは、カントリーミュージックの中心地としてよく知られ、信号待ちの道路脇に置かれたスピーカーからカントリーミュージックが流れていたり、マクドナルドの店内にはDJスペースや楽器が飾ってあったりで、アメリカン・カントリーを感じさせてくれました。

イベント会場は、ナッシュビル・インターナショナル空港から車で15分ほどの場所にある、Gaylord Opryland Resort & Convention Centerで、ホテル・リゾート&コンベンションセンター一体型の広大な施設でした。インターナショナル空港と言っても、日本からの直行便はなく、ロス、ダラス、アトランタなど経由しないと辿り着けないところです。※場所のせいか、日本から参加している企業は、弊社含めて4~5社しか見掛けませんでした。

イベントの参加費は・・・というと、なんと一般参加で$2,995(約36万円@120円/ドルとして)です。米国のBtoBマーケティング系のイベントをざっと調べても、最も高額で、さらに移動費、宿泊費などが別途かかるため1人あたりのコストは50万以上かかります。招待割引もあるようですが、ベンダーになると$4,995(約60万円)の参加費を要求されます。

申込属性に応じてナーチャリングシナリオ(プログラム)が仕込まれていて、実は、申し込みする際にちょっとしたハプニングがありました。※リードナーチャリング勉強会で、弊社代表の上島から公開するかもしれません。

米国で参加費$2,000以上のイベント参考情報:
5/5-7 Gartner Digital Marketing Conference @San Diego,CA $2,695
6/16-17 Forrester Forrester’s Forum For Customer Experience Professionals @New York $2,395

“Transformation”から”Outperform”へ

昨年の2014年のテーマは、”Transformation(変化/転換)”でした。

変化することは難しいが、BtoBマーケッターは転換期の真っただ中にいる。また、一番の問題は、変化に取り組みながら各部門(営業部門、マーケティング部門、製品部門)を繋ぐ・連携することの欠如である。さらに、間違った事に着目して失敗に陥り、組織間を繋いで責任を取ることを怠っている。(Nexal,Inc.意訳)

この課題に対しSiriusDecisionsは、3つのフィルター(Sufficiency、Commitment、Functional distance)を通すことで取り組みの改善を図るという、新しいTransformation Modelを発表していました。

今年の2015年のテーマは、”Outperform(優れる/勝る/圧倒する)”でした。

今日の激しい競争市場で勝ち抜くためには、効果的な戦略にフォーカスする必要がある。(Nexal,Inc.意訳)

全体で50以上のアナリストセッション、100以上のケーススタディ、その中でSiriusDecisions は18の新しいモデルを紹介していました。

2006年に130人の参加者でスタートしたこのサミットは、今年、ニューヨークでもロスでもシカゴでもなく、また昨年の開催地フロリダでもないこの地に、企業のマーケッターをはじめ、セールス、プロダクト、ベンダーなど2,300人以上を集めました。

参加者の年代は30代半ばから50代だと想定でき、4日間に渡る高額イベントのため必死で勉強している姿勢が見受けられました。例えば、Marketing Automationツールの画面を開いて通常業務と並行にリアルタイムで情報を自社に共有したり、セッションの合間に電話やメールで情報を共有したりしていました。

また、朝食や昼食はNetworking Breakfast/Lunchというバイキング形式で食事が提供され、見知らぬ人同士が用意された複数の丸テーブルに着いて気軽にトークしながら食事したり、夜はミュージックイベントをホテルから15分ほど離れたダウンタウンで開催したりと、パーティー好きで気軽に話すアメリカ文化を感じました。

2006年:参加者130、プレゼンテーション9、スポンサー9
2015年:参加者2300+、プレゼンテーション47、スポンサー96

元NBA選手 マジック・ジョンソンの基調講演

基調講演(Keynote)は、どれも素晴らしいプレゼンばかりでしたが、なかでも目玉は元NBA選手マジック・ジョンソンの講演でした。恐らく皆さんも一度は、メディア等で見かけたことがあることでしょう。

彼は、ロサンゼルス・レイカーズでポイントガードとして5回の優勝に貢献し、1991年にHIV感染を理由に引退を発表しましたが、プレーをしても支障がないことがわかってからはオリンピックのドリームチームで活躍し、金メダルを獲得しました。
その後、NBAへの復帰を試みますが、HIVやエイズの風評被害にあい一度は復帰するものの、ジェネレーションギャップと人間関係から遂に完全引退し、Johnson Development Corporation (JDC) を設立します。
同社のCEOに就任した後、コーヒーショップ経営のスターバックスと共同出資で Urban Coffee Opportunities (UCO) を設立。UCOは全米70か所以上にスターバックスの店舗を展開。また、全米の主要都市で不動産業・土地開発業も営んでいるようです。(詳細は、こちらを参照ください:http://ja.wikipedia.org/wiki/

マジック・ジョンソンは、今年2015年のサミットテーマ ”Outperform” に沿ってNBAの経験と企業の経験を基に、主に以下の4つについて語りました。

1.最大のライバル(競合)がいてこそ自身は成長する
2.自身・企業の弱み強みを知ることが成長に繋がる
3.顧客の期待を超える提供こそが成功、顧客ロイヤルティーに繋がる
4.顧客理解は終わることのないプロセスである(顧客の変化に順応すること)

自身のNBA生活においてライバルが己を成長させ、また挫折が己を成長させた。また、ビジネスにおいても市場の変化、お客様の変化をよくリサーチして、順応していくこと、頑固にならず自身の自社の弱みや強みを分析することが大事。そして、お客様の期待以上のサービスを提供することこそがロイヤルティーに繋がる。つまり、お客様理解は終わることのない永遠のプロセスであると語りました。

Keynoteやセッション(計20)に出席した感想

現在のBtoBマーケティング機能のスタンダードとなっているファネル、”Demand Waterfall”モデルは、2006年にSiriusDecisions社が組織間のビジネス活動の状態を”見える化”することを目的に、マーケティングとセールス間の共有ビューとして理論化したことで、有名な話です。日本では知らない人の方が多いと思います。

よって海外ベンダーやマーケティングエージェンシーのほとんどが、このデマンドウォーターフォールモデルのファネルを用いて、または参考にして、ホワイトペーパーなどで啓蒙・解説しています。このモデルは、毎年開催されるイベントのテーマやキーワード、セッションの基本概念として組み込まれています。

今年もKeynoteやセッションで、キーワードとなったのが”Alignment(連携/団結/繋ぐ)”

先にも書きましたが、昨年2014年のテーマTransformationにおいてもこのキーワードは用いられ、「変化に取り組みながら各部門を繋ぐ・連携することの欠如」を問題提示していました。今年は、Outperformを掲げ、更なる”Alignment”の重要性を説き、彼らSirisusDecisions社の”Demand Waterfall”モデルをベースに、更新されたフレームワークや、新たなモデルを学ぶことができました。

日本にもマーケティングオートメーション(Marketing Automation)ツールが続々と上陸し、2014年にMA元年を迎えたと言われています。ここ2年あまりで、マーケティングの考えやプロセスの浸透が加速し、お客さま自身の意識が変わろうとしていることは、一人のコンサルタントとして日々感じています。

今回のようにマーケティングやツール発祥の地で、実際にBtoBの各企業はどのような課題を抱え、どのようなフレームワークを学び、どう活用して評価・解決しているのか、また海外事例を学び理解した上で、それを日本文化・日本の商流にどのように適応するかが大事だと思いました。

文化や法律の違いをはじめ、国土面積は日本の約25倍、人口密度は日本の約10分の1、東西で3時間の時差がある広大な地アメリカで、デジタルマーケティングが発展するのは必然のことでしょう。日本は、最先端のマーケティングや技術を学び、日本なりのHuman(対面)/Non-Human(非対面)に上手に組み込むことで、この地だからできるマーケティングを確立することができるはず…と今回のサミットで感じました。

また、ベンダー中立な立場(Nexal,Inc).から見て思ったことは、国内でもさまざまな海外事例やノウハウが翻訳されていますが、

1.ツールの導入事例で成功したように見える企業も、直接聞いてみるとまだ課題は山積みだった。
2.マーケと営業部門の連携については日本も海外も大きな違いはなく、問題はほぼ一緒だった。
ということが、今回の参加で一番の発見でした。

■SiriusDecisionsの会社概要
主催:SiriusDecisions, Inc. (https://www.siriusdecisions.com/)
創業:2001年
創業者:John Neeson and Richard Eldh
本社:アメリカ合衆国 コネチカット州 ウィルトン
支社:マサチューセッツ州、カリフォルニア州、イギリス、カナダ
従業員数:201-500
会社概要:グローバルBtoBリサーチ・アドバイザリーファーム
“The leading global b-to-b research and advisory firm.”
その他情報:非上場企業、創業者2人はGartners出身




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