コラム - 【メールマーケティング考:2回目】知っておくべき効果改善の考え方 | Nexal
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【メールマーケティング考:2回目】知っておくべき効果改善の考え方

前回、メールマーケティングの現状と考え方について述べましたが、結局のところメールマーケティングに効果があるのか、費用対効果はどうなのか、という話が出発点となることも多く見受けられます。メールマーケティングの効果について、運用に携わっている方であれば一度は必ずしたことがある議題かと思いますが、この効果の考え方が“メールマーケティングの運用”の足を引っ張っているケースも時々散見されます。今回はそのメールマーケティングの効果の考え方について。

 

『メールマーケティングの効果』とは何か

これまでにメールマーケティングに携わることやご相談を頂く機会が多く、その案件や自身が運営側に立ってメールマーケティングを実施していた時に感じたことが『メールマーケティングの効果指標の曖昧さ』です。経験した案件の多くの事業で費用対効果が叫ばれていましたが、それはどこも同じかと思いますが、その効果をどこで見るのか、という点について誤った運用をしているケースが多く存在します。

以下に主な指標を記載すると・・・

上記のようになるわけですが、このうち主に計測されている傾向にあるのが、『クリック率』と『コンバージョン数』です。

まず『クリック率』の効果を測り、改善していくことは訴求力を強めることになるので良いのですが、コンバージョン数を目標としている場合は『ランディングページの良し悪し』も絡んでくるため、メールマーケティングの効果の良し悪しとは一概に言えません。もしメールマーケティングにおいてコンバージョンの効果改善運用を行う場合は、ランディングページも含めた効果改善テストを実施することをお勧めしています。(トランザクションメールなどで直近購買行動と属性の掛け合わせでレコメンドする場合はメールマーケティングによる要因は大きくなると思われますが、詳しい内容にはここでは触れません。)

特に悪いケース事例としては『コンバージョン率』ではなく『コンバージョン“数”』だけを命題としたメール配信です。このケースではその月の売上目標を達成するために、とにかく一回でも多くメールを打つことがメールマーケティングの活動として行われていました。当然、解除数は上がっていくわけなのですが、解除数や解除率をKPIとして扱っていないため、このような数をこなすメールになってしまっており、メールを数多く送るためのキャンペーン作成を改善施策として捉えてしまい、なかなか『開封率』や『クリック率』の向上に向けた改善施策には至らない、というケースもありました。皆さんもこのようなケースのメールを一度は受け取った事があるのではないでしょうか。。

効果改善の注力ポイントについて、短絡的にコンバージョン数の発想になることはあまりお勧めできません。(特にメールマーケティング運用初期やノウハウが無い状態の場合)

 

効果改善の改善根拠とは何か

他には、効果改善の改善根拠が曖昧なケースなどもありました。

このケースの場合はロイヤルカスタマー化をすることを主題として改善の取り組みをしていたのですが、顧客の属性ではなく、購買の傾向を基軸にロイヤルカスタマーを定義し、改善施策を実施していたため、『Aカテゴリを一定期間に一定量買った人にはBカテゴリをお勧めするといい』や『AとBを跨いで購入経験のある人にはCカテゴリとの相性がいい』などの行動傾向からのお勧めが分かり、レコメンド精度向上に繋がる数値ノウハウは手に入るが、興味喚起を促す『企画』段階で考えた場合、属性を軸とした情報が欠落した状態のままでは新規会員獲得が容易なうちは良いが、その事業が成熟した段階に至った時、属性+購買行動を基にした顧客グループへの企画で離反防止やアップセルというリテンションに向けたマーケティングで施策を打つ事を難しくしてしまう恐れがあります。

このケースの場合、『誰に』『何を送って』『どのような結果になり』『どのような傾向がみられるのか』という情報をコントロールすることが難しかったため実行が困難ではありましたが、データの管理としては『属性情報』と『状態(行動)情報』の二軸を容易に紐づけることができる状態であることが好ましい状態と言えます。

 

まずは分母の大きいところからKPIを設定して取り組んでみよう

たとえコンバージョン数を増やすことを目標とした運用であっても、そのコンバージョンを増やすための改善としてはより分母に近い方での改善こそが数の論理的にもコンバージョン数を増やす理屈は通る筈で、しかも、配信する回数をむやみに増やすこととは違い、配信されるユーザーにとっては有益な情報が配信されることにつながっていく改善行動であるため、分母に近いところでの改善を行っていない場合は行わない手はないでしょう。

以下はメールの配信からコンバージョンまでに存在する指標の一例です。

上図において『メール』と記載されている範囲があるが、この範囲が送信するメールの内容が数値に関与する範囲です。すぐにツールの見直しや配信エラーの要因分析に着手できない場合においても、この範囲については改善させやすいため、まずはこの範囲から見直しを考えてみては如何でしょうか。

また、改善の際には以下の指標を改善運用の参考指標として役立てて頂ければと思います。

その他、手法についても記載をしておきます。
※②は配信に関する内容のため、ツール検討や配信エラー内容の分析に余力がない方はあくまでも情報としてご覧ください。

①リストクリーニングの実施
過去数か月間クリックも開封も無いリストなど、非アクティブであるリストの定義を行い、この定義に該当するリストを抽出する。その抽出したリストに対し、通常の季節特集などの一般的なメルマガは置くらないようにし、替わりに対象者にマッチした商品やカテゴリの割引メールなどのオファーメールを送るようにすることで、アクティブ化を促す。また、非アクティブなユーザーにおいても離反に繋がらないように留意した運用を心がける。そして、非アクティブを分離して管理していくことによって、それぞれの抽出条件群(この記事の場合はアクティブと非アクティブ)の動向に注目しやすくなり、施策なども実施しやすくなる。

配信方法の見直し
エラーの内容によって対応は異なりますが、多くあるケースとしては一定時間内の配信数が多いためスパムと思われてしまうケースや、IPがスパム認定されているケースです。この場合はこれらのエラーに対応しているツールを検討すると良いでしょう。
ただし、どのようにそのエラーに対処しているのか、根拠や納得感のある説明が得られない場合は導入を先送りしましょう。

件名や送り主名の改善を実施
送り主名や件名は配信対象者にとってメールの内容を想起できる内容にすることが好ましいと考えます。中には「とにかく開封されればいい」という発想で件名と本文の整合性の低い内容を配信されるケースもあるようですが、配信対象者がメールを受け取る姿勢をネガティブなものにしてしまうことにつながるため控えた方がいいでしょう。
送り主名については『どのようなユーザーマインドのパーミッションを獲得したのか』『どの程度のハードルのパーミッションを獲得したのか』という点を意識した上で、誰からメールが届くことがユーザーにとって不自然ではないのか、という観点で考えられることが好ましいと考えられます。

構成、画像、訴求表現などの改善を実施
これはどういったメールを配信するのか個別に異なるため一概には言えない部分ではありますが、ある程度定期的に配信する「今週のおすすめ」のような特集が組みやすいECなどの場合は画像の内容、画像の配置、画像の大きさ、テキストの表現、テキストの強調表現など、配信毎に1つの変数でA/Bテストを実施していくことで、ある程度メールの訴求方法をパターン化していくことが可能になります。

リダイレクト回数に気を付ける
解析などの都合でリンクのリダイレクト数が多くなることがあるかと思います。
あまりフィーチャーフォン(通称ガラケー)のニーズは少なくなってきているため、留意するべき優先順位も下がりつつありますが、リダイレクト回数が多いとリダイレクト処理エラーが発生します。
キャリアによってエラーが発生するリダイレクト回数に違いはあるのですが、リダイレクト回数は3回までが安全圏というのが一般論となっています。(記事投稿現在)

など・・・。

実際の運用の主な留意点として上記内容を記載しましたが、A/Bテストの項目の場合、挙げていくと(どの企業でも)ざっと100近いテスト項目が出てくるかと思います。とはいえ、あまり細かいテスト項目に注力してしまうと狭視野かつ近視眼な発想になっていき、上がるはずの効果も上がらない、効果改善も早めに上げ止まるなど、あまり良い事にはならないので、じっくりと運用ノウハウを貯めて行きながら細かいテスト項目にも手を加えていくのが一般的かと思います。

また、効果改善の“改善”をどのメールと比較して行うか、時期要因、景況感などの影響も大きいジャンルになると判断は難しいため、良し悪しの判断を結果に拘らず、最終的には自身がターゲット側視点にたって判断されるのが最良の策かもしれません。




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